サイト”宇宙ちゃんねる (Uchu Channel)”を通して現役で約20年 ロケット開発者の”宇宙ちゃんねる”が、ロケット開発の生の声、宇宙や星に関するいろんな情報を発信しています。
わたし”宇宙ちゃんねる”は中学生2年頃から自然科学に興味をもち、太古の化石を発掘したり、望遠鏡を買ってもらって夜中じゅう星をみてたり。
そのころから「宇宙にかかわる仕事がしたい」、「宇宙飛行士になりたい」とぼんやり思っていました。
高校になってもその思いは消えず、大学受験では”航空宇宙学科”を受験、及ばず理系専門の大学の機械工学科へ。
大学でも「その思い」はゆるぎないものとなり、就職では航空宇宙にかかわる企業ばかり受けていました。
(今おもうと、研究室はもっと宇宙開発にかかわるところで準備しておけばよかったのですね。行っていた大学にそういった研究室がなかったのであまり関係のない、”石油タンクのスロッシング制御”の研究をやっていました・・・)
結局、就職したのは宇宙用の電池を作っている会社。でも、配属は携帯電話に入れる小型電池のラインを作る生産技術。
思い描くような仕事ではありませんでした。
でも、あきらめなかった。1年目こそ社会人として仕事を覚えるのに必死でしたが、2年目からは本格的に宇宙開発をやっている企業を探すために、毎朝早く会社にいって食堂で朝飯を食べながら、日経にくまなく目を通す毎日。
そして、宇宙業界に必要な情報収集を繰り返しおこなっていました。
同時に技術系企業向けの転職エージェントに登録、自分の希望をしっかり伝えて、チャンスをうかがっていました。
はじめの数社は面接で落選。今思えば、全てロケットの部品メーカーだったので、結果的におちてよかったと思っています。そういう企業だとごく一部の人しか、宇宙開発にたずさわれないから。
その後、ロケットメーカーからの募集がありました。ロケットの作り方を考える”ロケットの生産技術”の募集でした。と、当時、ロケット・人工衛星でつかわれる”メカニカルシール”を製造するメーカーからも募集がありました。
同時期にその2社を受け、今まで落ち続けていたのがウソのように両社とも採用をもらいます。
勤務地が少し地方だったので、多少迷いましたがロケットメーカーを選択。”今もロケットや宇宙開発にずっとたずさわれている”、この選択は今でもまちがっていなかった思っています。
そんないきさつでかれこれ20年、H2Aロケット、はやぶさ/はやぶさ2のカプセル、こうのとり(HTV)、宇宙ステーション実験装置などさまざまな宇宙に行くものにたずさわってきました。
人は”好奇心”のかたまりです。猿からひとへ進化したのは普通の猿よりちょっとだけ”好奇心”の強かった猿がその好奇心からいろんな経験で”進化”し、やがて人になったのだと思います。
だから、人は未知の空間、”宇宙”を必ず目指します。それがちょっと賢い猿の時からもっている”本能”だと思うからです。
そんな、人の宇宙にたいする好奇心で進む、これから何百年、何千年、人がいる限りつづく宇宙への探検を仕事としてしたいという思いから、今のロケットの仕事をしています。
この発信や活動を通して”将来、宇宙の仕事をしたい”と思う人の役に立つ、そして人工衛星からみる”宇宙の目”でもっと”宇宙を身近にするビジネス”を起こしたい。
そうすることで日本の自然科学・宇宙産業をもっと活発し、日本を”宇宙先進国”にしていきたいと思います。