国主体でもなんでもいいじゃない、とにかくロケットを打ち上げよう!

先日、国内唯一(運用していると言う面では)の中型ロケット”イプシロン 5号機”で打ち上げる人工衛星などが発表されました。

JAXAが公募した中から15件の案件が採用されました。内容としては大きく3つ

①ロケットに使われる部品や装置

ロケットと一緒に打ち上げて、環境や宇宙空間での部品の検証するもの。例えば3Dプリンタで作ったアンテナや民生のリチウムイオン電池など、これからロケットを安く打ち上げるために特別な部品でなく、普通に使われているもので耐えることができることを実験するものだ。

②超小型衛星

載せる衛星は3機、こんな形の台座に3つの超人工衛星を乗っけて軌道へ放出する。主にはちゃんと動くかを調べるための衛星で、今、人工衛星の軌道上で問題になっているスペースデブリ(壊れた衛星や残材などの宇宙ゴミ⇒これが人工衛星などにあたると衛星が壊れてしまう)を捕まえることを実験したり、地表の画像をより高度に捉える赤外線を用いた画像をとるための人工衛星など、こちらも将来の衛星技術や宇宙活動を試すもの

キューブサット

キューブサットと呼ばれる10センチ角の超超小型衛星。ルービックキューブのキューブと同じで本当にあんな形です。サットは衛星:サテライトからきています。主に大学からの参加が多いがこちらも10センチと言うサイズが限定された機能を持つ衛星を試すもの。ロケットに欠かせない、よりコンパクトな誘導制御装置の開発といったものになリます。こちらは10センチ角の衛星がすっぽり3つほどはいる直方体の頑丈なアタッシュケースのような箱(画像だと小っちゃいけど、黄色い箱)に入れて衛星を放出する。実はこれは宇宙ステーションでも行われていて、特にアメリカが多くの衛星を放出している。

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いずれににしろ、民間企業からの衛星は注文ではないけど、まだ、3機しか打ち上げていない中型の固体燃料ロケット( 仕組みは花火と同じで火薬を燃やして飛んでいます)。作る上ではやっと安定してきたかなという感じ。とにかくに打ち上げ機会を増やして、少しでも実績を作り、ロケット少しでも数多く作ることでコストも抑えたロケット作りの気づきがでてくるようになる。

そして、この時代、やっぱり国によらず、民間企業としてお客さんを獲得していくことが必要になる。そのためには、たとえば ロケットメーカー自らが販売促進を進めていく必要がある。例えば、超超小型衛星のお客さんを公募する。そのもっともすぐれた未来につながるような提案の案件に対しては”無料で打ち上げます”ぐらいのことをやってもいい。

打ち上げの”無料”なんていうトピックは他のだれもやってないだろうし、話題性もある。日本だけでなく世界に発信すれば、それだけメディアにも拡散される。それを一過性でなく、継続して認知を広めるためには次の作戦でアプローチする。

僕が考えているのは、とにかくに国内での需要を掘り起こすために世界のありとあらゆる人工衛星を使った技術やその衛星を調べ、ヒントをばらまくように拡散していく。以前、世界の主要な人工衛星の画像などを使ったメーカ-50社を調べてみてもらったことがあった。とうもろこしの育成状況を観察する技術、洪水の情報を定期的に監視する、駐車場への車の出入り数からそのマーケットの売上状況をウオッチし、株価の売買に応用するなどほぼすべてのビジネスにかかわることができ、使い方は千差万別なのだ。さまざまな使い方を紹介すれば、そこから新たなヒント得て、新しい事業を立ち上げる企業がでてくるのではというのが狙いだ。

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5号機の打ち上げ時期はまだ未定だが、今後より安く、早く作れるロケット作りに取り組んでいこうと発表を受けて、感じたことです。

その前にイプシロン4号機の打ち上げが来月1/17にせまっています。僕は打ち上げ場までいくことはないのですが、遠くから打ち上げの成功をいのりつつ迎えます。

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