地球の周りをロケットや人工衛星の破片といった宇宙のごみ ”スペースデブリ”が数多く地球の周りを回っていることをご存知でしょうか
その数、1億個以上
これは人工衛星との衝突確率0.001%というものですが、これから、世界中で通信ができるようになど、多くの衛星が上げられます。
なので、宇宙のごみをどうにかしないといけません。
ここでは宇宙のごみ”スペースデブリ”の問題をどう解決するかについてご紹介していきます。
手を付けていなかった宇宙のゴミ”スペースデブリ”とは?
ゴミの中身は・・・・
・ミッション途中で故障した人工衛星
・宇宙で切り離されたロケットの残骸
そんなものが地球周回軌道を回っています。
宇宙開発の歴史は70~80年、当初はだたっぴろい宇宙でゴミの問題がでるということは想像できなかったのだと思います。
数は小さいものも合わせると1億個とも言われている
10㎝以上の物体で約2万個、1cm以上は50~70万個、1mm以上は1億個を超えるとされています。
ひとたび、衝突が起きてしまうとさらに大量のデブリを生んでしまうので、数は急激に跳ね上がります。
実際にどういう問題が起きている?
実際起きた衛星同士の衝突事故は2009年 アメリカ人工衛星とロシアの使われなくなった衛星が衝突事故が起きました。
それによって、10センチ以上のデブリは1000単位で増加してしまいました。
そして、ニアミスの可能性も上がっています。数十メートルですれ違ったことも。
衝突を避けるために四六時中監視、時には衛星軌道を変更することも年に何度か行われています。
現在もSpace X がトータル12000の人工衛星を配置するスターリンク計画が進行していまし、人工衛星の打ち上げも世界で日常的に行われていて年々数は増えてています。
本当に アニメ ”プラテネス”が現実になってしまうかもしれません。
宇宙ゴミ:スペースデブリを通して描かれるヒューマンアニメ”プラテネス”とは?
時は2075年の地球が舞台
宇宙空間を移動する超高度旅客機がデブリと衝突する事故をきっかけにデブリ除去が本格化
デブリ除去という仕事をしながら夢との間に悩む人間のドラマです。
超高度旅客機はSpace X のイーロン・マスク氏が発表した”地球のどんなところでも1時間以内に行けるようになる”という旅客システムを目指している未来の姿
主人公は自分の宇宙船を持つ夢をもっている日本人のデブリ屋
宇宙でも地上と同じ、会社という中で働き、ジレンマと戦う
デブリのつかみ方は秒速8kmに合わせ、オート&マニュアルでキャッチしていく
未来もオートメーション化されていますが、際どい作業はやっぱり人がやるんだと思います。
宇宙のゴミに取り組むベンチャーが世界中でできつつある
衝突の危険性もあることから、世界ではデブリ除去の宇宙ビジネスが多く出てきています。
どんなデブリ除去の研究がすすんでいるか?見ていきましょう。
日本
(アストロスケール)
日本の宇宙ベンチャー企業
高速回転しているデブリに回転をあわせ捕捉、大気圏へ落としゴミを燃やして消去する
ゴミを燃やしてなくすのはコストもかからず効率的ですが、世界中の国がやり始めたらどうなるのだろう?
その程度で環境が悪くなることもないと思いますが・・・・・
(ALE)
流れ星を人工的につくるエンターテイメント宇宙ベンチャーとして知られていますが、JAXAとデブリ除去の事業の開発も行っています。
デブリ除去の方法はデブリに電気が通るテザーをつけて、地球の地場との接触でデブリにブレーキをかけて速度を落とし、高度を下げて大気圏に落下させる方法
この方法は世界でも開発が進んでいます。
(川崎重工)
他宇宙機器も作っている川崎重工 デブリに接近し、捕まえる人工衛星の事業化を目指しています。
対象デブリはロケット上段の残骸、捕まえるターゲットごとにデブリ除去方法、衛星が違うということも起きるかもしれません。
(スカパーJ-SCAT)
2020年、BSなど衛星通信サービスのスカパーもデブリ事業に取り組むことに。
こちらはデブリ除去専用の人工衛星がレーザーを照射し、デブリの軌道を変えることでゆっくり降下させて大気圏で燃やすようにする。
”デブリに触れない”、”つかんだりしない”ので移動する燃料が不要”というメリットでこの方式に取り組むということです。
世界の企業では?
(クリアスペース)
スイスのスタートアップ
アストロスケールと同様、デブリをキャッチして大気圏で燃やしていくというやり方でデブリを除去
(StartRocket:スタートロケット)
ロシアのスタートアップ企業、セキュリティソフト カペルスキーもサポートしている
こちらはデブリに泡を吹き付け、抵抗をあげることで高度をおとして、大気圏に再突入させる方法
こちらのほうが、デブリ除去には手間がかからず、多くのデブリをまとめて処理できる可能性があるかもしれない。
ヨーロッパの宇宙機関も導電性のテープでデブリを落下させる
欧州宇宙機関(ESA)もテープに電気を流して、地球の磁場と干渉させて、速度を落とし、大気圏に落下させる開発がすすんでいます。
最終的には最も簡単に除去できる方法が残るのかと思います。
デブリは本当に”ごみ”なのか? スペースデブリの新しい利用法を考えよう
スペースデブリ ”宇宙のゴミ”と呼ばれていますが、そこで一つの疑問があります。
本当にゴミなのだろうか?
宇宙でなく地上にそれがあったら・・・
・燃料を補給して再起動する
・使えるところは再利用する
・ばらばらにして金属を溶かし、違うものに変える
ということをするのでは思います。
実際、宇宙空間で燃料を補給して動かす研究が進めているところがあります。
アメリカのOrbitgfabというスタートアップ企業です
宇宙に燃料を補給する人工衛星で燃料切れで動かなくなった衛星を再び活躍させるというもので、”宇宙のガソリンスタンド”の役割を目指している。
自動車と同じ観点でとらえると、人工衛星の技術も加速度的に進化していくと考えられます。
だけど、”安くてある個別の機能だけあればそれでいい”というお客さんがでてくるはずです。
車なら、走れて人がたくさん乗れる・・・30万キロも走っているハイエースがアフリカでは重宝されるように。
なので、再び動き始めた人工衛星を安く卸すことがこれをきっかけにできると思います。
ゴミとして廃棄することも減らせるし、打ち上げ当初は何百億もかかった人工衛星を払い下げることで、資金の回収にもつながる・・・・
一石二鳥の事業かもしれないと
また、人工衛星を部分的に使うというのも近いです。
いずれ、宇宙の改修工場ができれば、そこに衛星が集められて、使えるものは再利用していくことに
キャッチして回収する技術は今のベンチャー企業でも盛んに研究されているのでできると思います。
そして、アニメ”プラテネス”のように超高度旅客機が運航するようになると逆に簡単にデブリを落とせなくなるのではないかと思います。
運航に支障をきたすことが考えられるためです
そう考えると、小惑星軌道上の残骸 ”流れ星”も問題になるかもしれません。
数センチほどですが、旅客機にあたる可能性もあるので、超高度旅客機運行するには大きな問題になる
実際にスペースシャトルの運行時期はしし流星群など3大流星群の時期を避けて行っていました。
超高度旅客機は技術的な課題もありますが、”安全に飛行する”ということにも気を付けないといけませんね。
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