魚がよく獲れるようになる!人工衛星の活用法

人工衛星・探査機

今週は12/23(土)10:26にH2Aロケット37号機でふたつの人工衛星が打ち上げられます。

ひとつはGCOM(気候変動観測衛星)です。

 

 

 

 

 

目的は地球の気候の変動を長期にわたって観測し、地球温暖化がどのように進むかを

計測した値を反映して、具体的な温暖化の予測をよりよくたてることができるように

なります。JAXAの方がインタビューでいっていましたが”地球の健康診断をする”

という表現がぴったりかなと思います。健康診断をして問題なければよいですが、

異常が見つかると対策→より厳しい温暖化防止に向けての対策をする必要があります。

また、この衛星は海の状態も見ることができます。海の色を識別することで、魚が食べるプランクトンがどのあたりに発生しているかがわかります。プランクトンのある場所に魚は集まるので、漁に出るときにあらかじめ魚がいる場所が事前にわかるようになるのです。探しまわらずに効率的に目的地につくことができるので、日数や燃料の削減につながるのではと考えられています。

一次産業は労力の割には、収入が多くないことが多いので、この活動が高利益につながって、”漁師でももうかるんだ”ということができると漁師になるひとが増えてこの産業が活気あるものになればよいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

もう一つの衛星はSLAT( 超低空高度衛星技術試験機)です。

 

 

 

 

 

通常の衛星は高度600-800kmというところを回っています。ほんのわずかですが、大気があるので高度を維持するため、液体燃料を燃やし、ノズルから噴射し、高度を保っています。しかし、燃料も限りがあるので、それが尽きると同時に衛星の寿命も終わります。

この衛星はさらに空気の抵抗を受ける高度300kmをまわります。

なんで、低い高度を飛ぶかというと地上に近い方がより地表の画像を明確にでき、その分衛星に積むセンサーが安いもので対応できるようになります。ちなみにグーグルマップも衛星画像ですが、一般的な解像度は15メートルといわれています。この低軌道での衛星が運用できるようになるともっと細かい解像度で地表をみることが可能になります。

今でも、解像度:1メートルとか50センチなんていうのもあるのですが、ありとあらゆる所が解像度30センチとかになると、ドローンを飛ばさずにリアルタイムで地表の状態を

確認できるようになるとまた、世の中の動きがかわりますね。

 

 

 

 

 

 

 

この低軌道では空気の抵抗が大きいので、そこを補うために、はやぶさでも使われたイオンエンジンで高度を保ってやってみようという試みです。イオンエンジンは液体燃料のものより10倍効率が良いので、燃料の消費が小さく、寿命が長持ちするのです。

将来につながる取り組みですが、もしかすると光学センサーの価格が民生化などの普及によりより高性能で安いものが出てくると、低軌道で衛星を周回させる必要がなくなることもあるかもしれません。(個人的な意見なので、この衛星にはもっと深い考えがあるかもしれませんが)

二つとも人の暮らしや生活を豊かにするための衛星。これが数年後、実を結び

身近に活用されるようになっていることが大切ですね。

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