宇宙にはどんな宇宙線(放射線)が飛んでいる?宇宙への長い旅での対策は?

宇宙のふしぎ

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宇宙旅行がニュースの話題にもちょくちょく出てくる最近、値段は非常に高額ですが、実際に行く人も出てくると思います。1週間とか程度ならよいですが、ほんとに火星に行くとなると短くても半年、往復では1年以上宇宙空間を旅することになります。

そんな時、宇宙での有害物質、”宇宙線の影響は大丈夫なのか?”

解決をしなくとも火星やそれ以上の長旅に人類はいけるんですが、人体に影響を及ぼす可能性が高いです。

今回は

・そもそも宇宙線って?

・どういう対策があるの?

について書いてみたいと思います。

 

宇宙線とは?どんな種類?

宇宙線とは宇宙空間を飛び交う放射線で空港の手荷物検査で使われるX線、陽子、重粒子などがあります。発生する原因は星の爆発により発生したと考えられています。

宇宙線のその成分はおよそ陽子が90%と言われています。

陽子は原子核に存在する物資で、原子核と電子から作られたものが物質として一番小さい単位:原子となります。陽子はプラスの電荷をもちマイナスの電子と釣り合っています。原子核と電子の数で物質が決まってきます。中2ぐらいの理科でならう周期表がそれです。(ほとんど覚えてませんが・・・)

中でも超高エネルギーな宇宙線きさは 10の9乗(eV:電子ボルト) 、これはテニスボールが80kmのスピードで当たるのと同じです。

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地球は大気:8-16kmほどの厚さの層(→水の厚さだと10メートルなので、その深さの海底に地表があるのと同じ)と地球全体が磁石(磁場:地球の核が金属で回転(自転)しているため発生)となっているおかげで宇宙線を吸収したり、宇宙線がそれていったりで、ほとんど地表には宇宙線はふってこないので普通にくらしていけます。

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宇宙線の人体や人工衛星への影響は?

人体への影響は累積影響です。放射線が体内に蓄積されるわけではありません。(X線など一部が吸収される)

なので、すぐさま病気になったりはしないが、高エネルギー粒子があたりつづけることでDNAが変異し細胞が変わり、がんなどの病気になる確率があがるようになる。

宇宙ステーションでの被曝量は年間200〜300ミリシーベルト(地上では年2.4ミリシーベルト)原子爆弾での被曝は8000ミリシーベルト(すぐ亡くなってしまうレベル)

なので、宇宙に長期滞在している宇宙飛行士の方たちは、常に被曝量管理をしています。

今まで、かなりにの人数の宇宙飛行士の方がいましたが、その影響でガンを発症したような例はないです。

 

一方、探査機や人工衛星への影響は高エネルギーの宇宙線があたると電気回路に影響を及ぼす場合もあります。地球の周りをまわっている人工衛星のトラブルの約15%はこの宇宙線が原因で基盤・回路などに悪さをして起こります。

 

これからは火星に人類が行く計画がされています。その時は少なく往復で1年以上は宇宙空間を旅することになるので、被曝の堆積量はもっと増えます。

 

これからの対策は?

 

月や火星で暮らす場合は大気が薄すぎて宇宙線が地面に降り注ぐので、基本的に地下に生活することで宇宙線の影響を避けるようになるか、何らかの磁場を生み出して基地に宇宙線が入ってこないようにする。

どちらが簡単かと考えると、やっぱり地下で(地表だと火星の猛烈な砂嵐にあったりもするので)映画の世界のように広大な火星の土地に宇宙基地が建つのはあまり現実的ではないかなと思う。

 

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宇宙の1年以上に及ぶ長旅では、厚いもの(よくいわれる鉛など:密度が高い金属)で囲めば、人体に当たることがかなり防ぐことができるが、その重さは相当なものになってしまう。防ぐには1トン以上と算出されている。

宇宙往復機が重くなると相当量の燃料が必要になる、現実的でないので、新たなさえぎる材料の開発燃料の重さを最小限するかの二つになる。

 

はやぶさなどで話題になったイオンエンジンはより少しの燃料で動かせるエンジンだ。今までのような液体を燃やして推進力にするのでなく、燃料をイオン電子化にして、加速させその力で推進力をうみだす。

今はまだ推進力が弱いが、イオンエンジンのような電気で推進するものが今後、主力になってくるので、積まれている燃料がかなり減りその分、さえぎる側の重さにつかえるようになるかもしれない。

 

新素材はどうだろう?密度が高いとその物質がより宇宙線を吸収するが重くなる。物質でさえぎるには限界がありそうだ。

鉛ほどではないが、今までの研究で水でもある程度のさえぎる効果がでている。宇宙機の中で水を身にまとうのは重力がなければそれほど不便ではないかもしれない。

 

また、宇宙機に地球が宇宙線を防ぐのと同じように磁場(シールド)を作り出すというアイデアもでている。ただ、あまり磁場が大きいと宇宙機の電子機器などに影響をおよぼすのでコントロールが必要そうだ。

 

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宇宙機や探査機そのものが宇宙線を受けるについては、遮蔽対策に加え、冗長性(じょうちょうせい):ダブルソースにしておくことで機器の故障を回避する作戦はとられるだろう。ロケットや衛星などでも一般的な対策としてとられていることが多い。

 

僕はロケットやHTVなど、基本的にはそんなに長い間宇宙空間にはいないものを扱ってきたので、あまり宇宙線対策にはたずさわることはなかった。ただ、今後は日本でも火星探査機(MMX)や月面探査が計画されている。これにたずさわることがあるかもしれないと考えると、今後の宇宙線対策はどうすればよいかいろいろ案をだしていこう。

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