地球との距離は3億キロ。画像の通信は望遠カメラが小惑星リュウグウをとらえた映像はこんな感じでニュースになっていましたね。
3億キロは地球のすぐ外を回っている火星と地球の距離が標準的に2.3億キロ、そのさらに外の木星までの距離が7.5億キロなので太陽系の中で移動になっていますんで、思っていたよりはるか遠くとではないです。が、2014年年末の打上げから3年半、3億キロの旅をしてきました。時速でいうと
3.5年:365×3.5=1277.5日×24時間=30660時間
300000000キロ÷30660時間=時速9784キロで進んできた計算になります。だいたい東京―大阪を4分弱で移動する感じです。ロケットの時速(28400キロ)よりは遅いですが、地球上では考えられないような速さですすんできました。
そして、交信で使われている周波数は
8ギガヘルツのXバンド
32ギガヘルツのKaバンド の2種類を使っています。
電波は光と同じ電磁波の一種なので、1秒間に約30万キロすすみます。
周波数の違いで1秒間に送れるデータ量が変わってくるので、32ギガヘルツのほうが
多いデータを送れます。
地球との距離が3億キロですから、電波が届くまでに
300000000キロ÷300000キロ=1000秒
1000秒÷60秒=16.7分かかります。
※ 2019/2/21 訂正 計算が一桁間違っていました。
ちなみに
コマンド:地球からはやぶさ2へ交信
テレメトリ:はやぶさ2から地球へ交信
という言葉で表し、宇宙業界ではよくつかわれます。ロケットでも飛んでいる現在位置をテレメトリ機器が搭載されているので、その信号を拾って方向制御していたりします。
また、データはスマフォの”パケット”同じくパケットとしてデータをおくります。
パケット:データの単位です。
地球から送るコマンドは最大1000bps 、はやぶさ2側からのテレメトリが最大32768bpsですんで、インターネットで”1ギガ(bps)”の通信速度などと言っている量からくらべるとても小さな量を送るようになっています。
僕もたずさわった”再突入カプセル”は2年後の地球帰還まで続きます。”宇宙の昔の姿”が捉えられるようなサンプルを持ち帰ってくれればと思います。
コメント
周波数が高くなって単位時間に遅れる情報量は多くなりますが。電波の速さは波長では変わりません。
コメントありがとうがございます。私の認識が間違っておりましたので、訂正しました。