最近、ロケットの打ち上げが多いという記事を先日書きましたが、
”そんなにどんな人工衛星を打ち上げているの?”という
質問がありました。
31回中、4回が気象衛星”ひまわり”です。
では、天気予報に4個の人工衛星が必要なの?”と
思うかもしれません。
実際には”1つ”のひまわりで運用しています。
現役で動いているのは”ひまわり8号”です。
2014年にH2A 25号機で打ち上げられました。
そして残る2機は
ひまわり7号、9号です。
7号は運用を終え、待機となっています。
そして、9号は最近2016.11月に打ち上げられたばかりの人工衛星です。
車にタイヤのスペアタイヤがあるように、9号は8号のバックアップです。
もし、8号が壊れたら、7号も使えますけど、性能が全然違うようなので
今放送している天気予報の画像や精度が粗くなってしまいます。
パソコンと同じでスペックのいいのを快適に使っていたら、古いパソコンは
あっても、使わないですよね。
ということでひまわり9号は8号運用終了まで待機中ですが、”必要では”
と思います。
また、人工衛星はずっと使えないのでしょうか?と思う方もいるかもしれません。
その答えは”×”です。
厳しい宇宙空間で耐えるには耐久性を重視して作られていますが、
最終的には噴射する燃料がなくなります。
静止軌道上での人工衛星は地球と同じ速度(24時間)で回っているので、こちらから見ると止まって(静止)いるように見えて、常にその位置なので、上空の気象を常に観測できます。”静止衛星”なんて呼ばれ方もありますね。
衛星が反対、ブラジル側に行ってしまったら日本の天気を写せないですよね。
ただし、”静止”といっても太陽風であったりで影響をうけます。そうすると少し軌道が動いてしまうのですね。
その微調整のために、ノズルから噴射をします。少しずつずれるたびにこの”噴射”で軌道修正をしているので、噴射の為に必要な燃料が少しずつ減っていきます。そして、その燃料があと1回分の噴射分しかないという状況になったとき、その人工衛星は役目をおえます。
あと1回分の燃料は何に使うか?ですが、
”その静止軌道から外れるための噴射”につかうのです。
静止軌道も衛星で混んでもいるので、使わなくなった人工衛星は違う軌道に移すのです。
そのあとは、外力がない限りはある軌道を永遠に周り続けます。
近い将来には、もっと気象衛星の精度があがり、
”1分後に雨が降る”なんていう予測ができる時が来るのではと思います。
雨にうたれることがなくなるかもしれませんね。
(気象庁より)
コメント